愛、シテあげる。*完*
ピチピチピチ……

チュンチュンチュン……









鳥の鳴き声が聞こえる。


「静かでいいなぁ」

あれから、なんとも言えない気持ちでうめつくされた頭をどうにかしようとして……
別荘のすぐ近くにある、湖に来た。
湖の周りにはたくさんの木が生えていて、私はそのうちの一番大きい木に登り、頑丈な枝に座っている。
幹にコテン、と頭を預けると、なんだか落ち着く。頭の中がごちゃごちゃで、大変だったのが少しだけおさまった。









ただでさえ、恋愛経験が少ないというのに……。

さっきからぐるぐると脳内を巡る思い。
蓮の告白は、私には強烈すぎた。ホントに。
あの魔王が、あんなこと言うなんて……。

「遊んでたんじゃ、なかったんだ」
何故かホッとしている自分がいる。
だって、蓮は絶対絶対、私のことをおちょくってるんだと思ってた。だから、触られる度、キスされる度、胸の奥が苦しくなった。遊びでこんなことするのか、なんて思ったら、悲しかったし…。


結局私も、蓮と同じ気持ち何だろうか?







はぁぁぁ……。


よく分からないよ…。

あのドキドキが、好きというものなの?あれは只、触られていたからだと思うんだけどな。




好き、とは




どんな気持ちなんだろう?







今の今まで、恋なんてしたことのない私には、恋愛は未知なる世界。
ホント、わけわかんないんだ…。




皆はどうして「好き」が分かるんだろう。愛してるってなんだろう。


空を見ながら考えたけど、分からないや。


誰か、教えて。

難しい言葉は使わないで

分かりやすく、教えてよ。
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