私、不良です

「大丈夫!?」

とっさに彼の元に駆け寄った。

しかし彼はピンピンした顔をしている。

「ただ寝っ転がってるだけ」

スキンヘッドのくせして
無邪気な笑顔をするものだ。
なんて見入ってしまったのを
隠すように私はその場に座った。

「なんだぁ」

ホッとしたような口調。

「それにしても」

彼はお構いなしに
ぐっと伸びをする。

「ここはいつ来ても平和だな」

< 17 / 83 >

この作品をシェア

pagetop