私、不良です
「オセロやろうぜ」
スキンヘッドはビニール袋から
新品のオセロ板を取り出した。
「それ、わざわざ買ったの??」
「ああ」
子どもかよ。
ちょっと吹き出してしまった。
でもそれも新鮮で
私はすぐに承諾した。
私は白、スキンヘッドは黒。
一個ずつマグネットを置いて行く。
「不良って楽しい?」
私より不良である彼に聞いた。
“学校は楽しい?”というノリで。
「普通だ」
なんて期待外れの返答が返ってくる。
「お前は?」
「微妙」
自分だって同じような返答を
しちゃったじゃない。