私、不良です

「あんたはスキンヘッドの彼女?」

「まさか(即答)」

私は苦い顔をしてみる。
その顔を見て、女子は
納得してくれたらしい。

「お前は誰だ」

スキンヘッドは警戒したように
低い声を出す。
まるで威嚇して唸る犬だ。

「待って」

私はスキンヘッドと女子の間に
手を向けた。

「名前はアリスってことで」

私のおかしな発言で
二人を固まらせてしまった。

「だってアリスみたいじゃん。」

っと言ったが、うまく伝わらない。

先ほど気付いたのだが
彼女は白人とのハーフみたいで
なんだか『不思議の国のアリス』の
主人公みたいだったから。

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