お子ちゃま☆彼氏


ふふふ。つい1人で思い出し笑いをしちゃう。あれは『ゆで卵』を作ろうとしてたのか。レンジでそのままチンなんて、全く有り得ないよ。

揺れる車内でつり革を掴みながら、1人で笑ってる私も十分怪しいヤツだけどね、全く。

でも、本当に海里がやる事はみんなおかしい。

最近はすっかり慣れちゃったけど、絶対普通の感覚じゃないよ。あれは。

海里の今までを思い出すと、まるで遊園地のお化け屋敷に入り込んだみたいな、ジェットコースターに乗ったような感覚なんだ。毎日が驚きとドキドキの連続だった。

でも、こんな風に海里と日常を過ごすようになって、まだたったの1ヶ月。

実は彼氏と言っても、実際に知ってるのは、名前と年齢と隣に住んでる事だけ。

そうそれだけなんだ。

私は海里の事を何も知らない…。


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