月と太陽の事件簿13/アルテミスの翼
「おはよー翼ちゃん♪」

背後から可憐な声が掛かった。

振り向いたそこにいたのは、人気アイドル歌手の浜口理子。

『…!』

いきなり有名人が登場したので、あたしと湯月くんはその場で固まってしまった。

「おはよう理子ちゃん」

翼さんは笑顔で応じた。

「翼ちゃん、フットサルから直接こっちに来たんでしょ?大変ねー」

「理子ちゃんだって新曲のレコーディングの合間をぬって来てるんでしょ?お互い様よ」

うわー、芸能人同士があたしの目の前で会話してるよー!?

「あら?」

浜口理子があたしたちに気付いた。

「そちらの方たちは?」

「えーと…」

口ごもる翼さんに変わって、杉田さんがあたしたちを紹介した。

「この2人はうちの新人でね。男女コンビで売り出す予定なんだ」

『よろしくお願いします!』

ボディーガードなどとさとられてはいけない。

あたしたちは打ち合わせ通りに頭を下げた。
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