今宵の月は美しい【完】
「生理来ないし、悪阻がひどい。
中鉢も保健室来たじゃん」

「あの時からなのか。なるほど…」

そして何か頭から振り払うかのように、首を振って笑った。

「…?」

「いや、まさかね」

なにがだ。

「制服着替えないから、勝手に服借りたよ」

「そんなの良いよ。
明日まずは病院行って、それから頼子のお母さんに会いに行って」

結構忙しそうだ。

「うちの親にも電話してやるか。結婚しろしろ、煩くて。
嫁さん連れてったら、きっと喜ぶよ」

お見合い写真、送ってくるくらいだもんな!

でもそれよりも、私は衝撃を受けました。

「!?結婚」

「自分がデキ婚するとは思わなかったー。
でもまぁ、これは頼子救出の為には仕方なくだから、順番なんてどうでもいいや」

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