虹を好きになったあなた

新たな不安

「はぁ~…」


「どうしたの?光。ため息なんかついちゃって」



横にいる椎名が私の顔を覗きこんだ。



「そうそう。雨水とやっと付き合えたのに…。幸せがどんどん逃げるよ~」


と前に座っている小夜が言った。



蒼ちゃんと付き合い始めてから、もうすぐ3ヵ月。


やっと蒼ちゃんと付き合えて幸せなんだけど…悩みがある。



それは・・・



「だってね…蒼ちゃん全然キスしてくれないんだよ~」



私は小さい声で呟いた。



最後にしてくれたのは告白したあの時だけ。



いくら中学生とはいえ、来年には高校生。



< 36 / 55 >

この作品をシェア

pagetop