Monsoon Town
「同い年で同じ時期に施設にきたお前とひまわりは、一緒に育った。

お前たちがつきあい始めたのも、時間はかからなかった。

けど、高校時代からお前はひまわりに暴行を行うようになった」

その話は聞きたくないと言うように、日高は目を伏せた。

「暴行は止まるどころか、日が経つにつれてエスカレートした。

大学に進学したのを機に施設を出てから2人で暮らしても、お前のひまわりに対する暴行はひどくなる一方だった」

「――やめろ…」

震えた声で、日高が言った。

「暴力を奮ったり、性行為を強要したり、監禁したり――とにかく、ひどかった」

陣内はそこで話を終わらせると、チラリと日高に視線を向けた。
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