パフュームに繋がれて-紗枝の場合-


ついでに言えば、相手の課長の方が亜朱実を可愛くて仕方ないみたいだし…?



「まっ、2人に当てられっぱなしも癪だし?たまにはユキヤに連絡でもしようかなー。
これ以上放っておくなら、もう知らない!ってね?」


「えー、ユキヤさんが可哀想じゃん」

口を尖らせて悪態をつけば、実に可愛い顔をしてユキヤの肩を持ちながらサッパリと笑った亜朱実。


2年前のイザコザで失っていた表情を取り戻しただけでなく、今まで以上に可愛くさせたのは課長で。

日に日に可愛くなるんだから、恋のパワーって偉大じゃん――



「だって。忙しいからって、冗談抜きで2ヶ月くらいまともに会えてないよ?
ようやく会えたら、エッチするだけで呼び出しとか酷い時は寸止め…、本気であり得ないし。
不満と鬱憤が溜まるでしょ?幾らなんでも」


一応ね、これでも恋する女な筈なのに。


その恩恵に与れナイ私こそ、本気でヤバいでしょ・・・


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