運命の糸
【脱出の糸ー29】



その休憩がてら、

朋樹と礼子ペアを
待っていたが、

一向に来る気配はない。







もしや、
彼らもすでに…?







だとすると
残されたのは
この三人。







うちらで何とかするしか
ないようだ。







「おい…
そろそろ行くか…」






螢の合図で、
2人はコクリと頷いた。








忍び込もうとする
屋敷の門には、
警備兵がしっかりと居た







忍者みたいに
裏口や屋根から侵入など
できない…






ここは、
正面突破しかない。






そう思った螢は、

2人の賛成も聞かず、

一気に門番向かって
走り出した!!







「!!」







走り迫る螢に気付き、
門番は警棒を抜いた…






が間に合わず、
螢の膝が腹の中心部に
クリーンヒットした。







「ぐはっ!!」







そのまま異物を吐き出し

門番は
地面に倒れていった。







その行動の速さと
いったら
流石の2人もポカンと
見ていた。







「…よし
中の者に気付かれて
ねーな…

オイ…行くぞ」







螢に呼びかけられた
2人はハッとすると
急ぎ足で屋敷の中へ
侵入して行った
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