REAL HOPE Ⅰ
「こっちおいで。」
そう言ってハルマに連れてこられたのは広い廃墟になったトラック用の倉庫、その中にはやっぱヤンキー達が沢山いて
また私を見ては視線を反らした。
倉庫の奥にあるサビれた階段の上には一つだけ扉が存在していて
ハルマはその扉をさっと開けると私の手を引いて中へと入る
ちょっと待ってよ私まだ心の準備してない。
だいたい関係ない私がここ入っていいの?
殺されんじゃない?
つぶっていた瞳を恐る恐る開けると、中は思っていたより広くて明るい
床はコンクリートがむき出しのままだけれど、薄型テレビに少し大きなガラステーブル
皮で出来た2人がけくらいの白いソファーが二つに
入口を入って真っ正面には、すぐに目に入ったさっきの車と同じ色の
少し紫かかった黒いゆったりとした一人用のソファーがあった。