星の瞬く時間に

A-43と書かれた教室に入ると、
ざっと60人程が既に席に着いて、
各々お喋りを楽しんでいる。

人数としては少ない方だが、
教室自体がさほど広くない為、
少しばかり窮屈に感じる。


「うわあ。もう結構埋まっとるねえ。
どこに座る?」

「そうやねえ。
あっ、あそこ凌平がおる」


私が指差した先には、
こちらを見て手招きをしている男、
真木凌平(まきりょうへい)がいた。


とりあえず凌平のいる席まで進むと、
凌平の前の席で
橋本忠信(はしもとただのぶ)が
机に突っ伏して
寝ていることが分かった。


窓際から2列目、後ろから3番目の
凌平の隣の席に荷物を置く。

凌平はちゃっかり窓際だ。
くそー。ずるい。


優は、私の1つ前。
つまり信くんの隣の席だ。


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