中途半端なオトコマエ!
「でも、さあ。あの、サクラサクは、もう歌わないの?」

と、不思議そうに美沙が言った。

オレは、路上ライブでも、あの歌は一切歌わなくなっていた。

「あれは、オレが作った歌じゃなくて、事務所から与えられた歌なんだ。

事務所を飛び出したオレだから、勝手にあの歌を歌うのは、まずいんじゃないか?

事務所の社長が知れば、文句をいってくるだろうからね」

「ああ、著作権とか何とか……」

うなずいた。

面倒だが、曲を作る立場でいうと、それに守られているのだ。

「でも、聴きたいな……」

深刻な表情。

「聴いてみたいんだ……聴いたら、何か心が晴れそう」

美沙は、オレを見上げた。

潤んだ瞳。



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