ユータナジー

先輩は駅前で降りて、何故かアイスを買ってくれた。


「寒いのに、なんでアイス?」

「甘いもんは頭に良いんだよ。良いから食え。そして頭を働かせ。」

「先輩は食べないんですか?」

「俺は良いんだよ。頭良いから。」

「ナルシーですね。」

そういうとこ、嫌いじゃないけど。


私は寒がりながらも、アイスを食べた。


「おい、元気になったか?」

「最初から元気ですよ?」

「意味が違う。」


ため息を吐かれるけど、意味が分からない。

先輩は私の方を見て、少しホッとした顔をする。



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