人の恋を笑うな
私とあなたとそして…
時々、葵ちゃんから電話がかかってきて、パソコンの事や、決算の仕方などいろいろ質問してきた


私は細かく教えて、検診帰りには必ず会社に寄るようにした



そして4月…私は臨月に近づきお腹は大きくなった。月末の祭日にはお母さんと夏子が来てくれた

『お姉ちゃん、急に大きくなったんじゃない?』


『もう腰がいたくて。結構大きな子かもね』


『あんた達で3800以上あったからね…大きいかも』とお母さんが笑った


夏子は隼人さんと実家のほうにすぐ帰るようだ


お母さんは自分の着替えを私の部屋にしてるところに置き、来客用の布団をひいている


『お母さん、今日は武人さん泊まり込みだって。適当に夕飯済まそうか』


『大変だね。近くにスーパーあるのかい?そこで惣菜でも買う?』


『じゃあ買い物行こうよ』


意見が一致する母娘…


ホントに惣菜ばかり買ってきて、器にも盛らず食べ始めた


『お皿にいちいち盛るのがめんどくさいんだよね…』とお母さんが言った

『そうよ、これなら捨てればいいだけじゃない。洗わなくていいし、よっぽどエコよ』


『夏子は反対なんだよね。だからうちは捨てないで洗って置いてるわよ。邪魔くさい…』


『さすが夏子ね。どうせあいつのことだから何かに再利用するつもりなんだろうけど…』と私は鼻で笑った


『そういえば、あの子デパートの袋も捨てないで貯めてるよ、きちんとおって…几帳面なのかケチなのか。あはは』


私達はいつも馬鹿にしにくる夏子の悪口をいった


こんな時に限って夏子きたりして…なんていってたら…マジで夏子と隼人さんがやってきた


『全く…最後のチェックしにきたら…またこんなの買ってきて!しかもそのまま?お鉢にくらい盛りなさいよ!』


『もう…がみがみうるさいわね。早く実家帰ってゆっくりしなさいよ』と私は膨れっ面で言った


『ちゃんとしなさいよ。じゃあ帰るから』


そう言って夏子は帰っていった


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