光と二人でデパート内を探検し、お互いにあれが似合う、これが似合うなど言い合いながら過ごした。 


ふと、光が何かを見つけて歩きだした。


「美雨、ちょっと!」


『ん?』


そばに行くと、光は洋服を手にしていた。



綺麗な淡いピンクのワンピースだった。



「これ、美雨似合う!」


『んー?そうかな?』


「前から思ってたんだけど、なんで家の中だとワンピースとか着てるのに、外だと着ないの?」




答えられなかった…




「??」



『…んー、恥ずかしいからかな?』


「これ着た美雨がみたい。」


『…んー…』


返事に迷っていると、
光が店員に何か話しかけている。



「はい!美雨!」


ワンピースを手渡された。

『え?』


「もう買った!そのまま着替えていいってさ!」


『ええっ!?…いくらだった?』


「いいから!俺からのプレゼント。」





あまりにも…
光が楽しそうで、
断る事が出来ないまま
試着室で着替える…






「……大丈夫かな。
……見えないかな?」




試着室から出ると、
光がボーッとこっちを見ていた…



『光?……変かな?』


「…イヤ!すごく可愛い」







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