愛想人〜アイオモイビト・先生〜

昔のヒト


あれから数週間。


首筋のキスマークもだいぶ薄れてきた。


騒がしかった周りもだんだんと落ち着きを取り戻して来たときに…嵐はまたやってきたんだ。


突然、前触れもなく━━━…。




「夢野 津棋(ゆめの つき)。 これから一週間、教育実習生としてよろしくお願いします」


冷たい感じの夢野先生。


こんな人に彼氏なんているのかな?って思っていたが…身近にいたんだね…。


近すぎて…全然気づかなかったよ………。




「遥くん…あたし達、もうやり直せないの?」


昼休み。


遥都さんとお弁当を食べようと理科準備室に向かえば二人っきりの遥都さんと夢野先生。


この会話を聞くかぎり…遥都さんと夢野先生は付き合ってたってことが想像できる。


ねぇ…二人の間にはいったい、何があるの?


感情が溢れるかのようにあたしの瞳からは大粒の涙がとめどなく溢れる。


もう、何もかもが分からない…。


好きとか嫌いとか関係ナシに溢れ出てくる感情を止める術(すべ)を知らない。


その場にお弁当だけを残してあたしは立ち去った━━━…。





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