すれ違い続けて
許さない
†芽衣†


「美九!待って…っハア美九!」

お祭りの会場の近くの公園で、やっと美九は走るのをやめた。
息を整えながらそっと近づくと、美九は顔を手で覆ってその場にしゃがみ込んでしまった。

「美九…」

隣に私もしゃがんで、美九の背中をさする。

「っ…なんで?なんで拓…っ女の子といるの…?家の用事で遊べないんじゃなかったの?!」

なんて声をかけていいのか分からなかった。
ただ、拓くんへの怒りがこみ上げてきていた。
美九を泣かせるなんて許せない。しかも、嘘ついて女の子といるなんて。
私は、泣く美九を抱きしめながら地面を睨んだ。
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