すれ違い続けて
†芽衣†

「…帰ろっか」

落ち着いてきた美九と、立ち上がった時だった。

「美九ちゃん!」

汰衣夢くんが、息を切らせながら私たちの側まできた。

「何?拓くんの変わりに謝りに来たの?」

美九を抱きしめて汰衣夢くんを睨みつける。

「俺んちに来てくんないかな?拓もいるんだ。さっきのには、訳があって…」
「言い訳なんて聞きたくない!」
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