変わりゆく空の色

「私、電話していいなんて言ってない」

「返信くれないから。でも出たじゃん」

なんかムカつく。

「充電切れそうなの」

「充電すれば?」

「今外だから」

「まだ友達と一緒?」

「もう別れたよ。今帰ってるとこ」

早く切りたい。

充電切れればいいのに。

「そっか」

「なんか用?」

「うぅん。俺のケー番。登録しといて」

「わかった」

「そんだけだよ。もう遅いから

早く帰れよ」

「ありがと。じゃーね」

「ん、またね」

ピッ。

よくわかんない。

ピー、ピー、

「あ、最悪」

今充電が切れた。

早く充電したかったけど私は自転車を

押しながら、歩いて帰った。

「ただいま」

「おかえりー、ご飯は?」

「友達と食べてきた」

「あ、そー」

なんとなく何も食べたくなかった。

自分の部屋に戻りケータイを充電し

電源を入れる。

新着メール2通。

華穂と怜雄だった。

【そっか^^なら良かった♪

危ない人だったらどうしようかと

思ったんだぞw】

華穂は本当に優しいなぁ。

【ちゃんと帰れた?】
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