second〜切ない恋の物語〜
バイトが終わって、帰り支度をしていると、

携帯が鳴った。



メールだ。。




開けてドキッとする。

野上さんからだった…



【昨日の埋め合わせしたいんだけど。駐車場で待ってて!】




どーしよう。

行きたいけど、彼女いる事を知ってから、

どうもテンションが上がらない。




だけど着替えを続けながら、自然と化粧直しをしていた。




私、行きたいんだ…



身体が勝手に、野上さんに会う為に動いている。




メールの返信ボタンを押す。



【分かりました。待ってます。】





どんな表情をすればいい?

私、あなたに興味ありませんって感じ?

逆に彼女いてショックだって言う?








そもそも、何の始まりもないじゃん。

野上さんも、私をバイト先の仲間の一人として

軽い気持ちで誘ってるんだよ。

きっと、私には興味ない。




駐車場に着いて、野上さんの車へ向かう。

助手席の窓に手をあてる。


「ここは、彼女の居場所なんだね。」



何だか、一人で始まった恋は、空気がなくなる風船みたいに、

シュ〜っと失くなって消えていく。
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