second〜切ない恋の物語〜
「今日さ、店長が前作った十穀米ケーキ、リベンジだって作り直してたよ。」

「そうなんですか…なんか悪い事しちゃったなぁー。」

「何が?」

「まずいって顔しちゃったから。」

「けど、まずかったんでしょ?」

「…はい。」

返事をしながら、

野上さんの方を見て、笑った。

野上さんも、にやけていた。



「やっと笑った!」

「え?」

「さっきから、うかない顔してたから。」

「……」

「笑ってる顔の方が可愛いよ。」






ずるい。

そんな事言われたら、

もっと好きになっちゃうじゃん。
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