second〜切ない恋の物語〜
[10]キス
ラーメン屋を出て、車へ向かう。

ポッケからガムを取り出して、口に入れる。

野上さんも同時に口に入れていた。

目が合う二人。

「ぷっ。」

ニヤけて、二人は笑った。




「行きたい所ある?」

「別に…。」


言えば、また彼女と行った場所に連れて行かれそうだから。

本当はね、いっぱいあるんだよ。

遊園地や映画館、海や水族館、買い物だってしたい。

けど、言えないよ。






「よし!ドライブしようか!」

「はい!」
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