先生…ごめん、愛してる。【完】
‡第17羽‡ 新たな敵
  

 君の気持ちを知れていたら……



「綾、ご機嫌だな。」


 車中も今の食事中もご機嫌の婚約者に言った。


「そう?…だったら城と居られるからだわ。最近私と居てくれてるでしょう?」


 綾は、笑顔で聞く。


「そうか?」


「そうよ。一緒に居てくれて嬉しいわ。」


 綾は、城を落とす為にあらゆる罠を張っていた。


「(ねぇ、城…あの娘のこと……どれくらいスキだった? 騙されてただけよね? あの娘に罰を与えても…いいよね?)」


 綾は、愛しい人を見つめながら心で毒付いた。


  
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