先生…ごめん、愛してる。【完】
  

 明らかにそう言うビデオ映像だった。

 もちろん笑ってなんていない。しかし…綾は、羚音も楽しんで撮ったビデオのように加工してあった。


「何処で見つけた。」


「私の家に届いたのよ。“城と見ろ”って……。」


 言われて城は、包みを見る。
 差出人は、羚音だった。


「ちょっと出かけてくる!」


 城は、包みを握りしめて出て行った。


「行ってらっしゃい。」


 綾は、にっこり笑って見送った。


「男ってみんな馬鹿ばっかり。こんなのひとつで信頼が揺らぐなんて。」


  
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