先生…ごめん、愛してる。【完】
  

 棗は、言って抱き上げると去って行った。

 城は、仕方なく黙って帰る。



「ただいま。」


「お帰りなさい。どうしたの、顔色が悪いわよ。」


「……寝ていいか?」


「いいけど、犯人解ったの?」


 綾は、ベッドに座る城に聞く。


「…解らない。“何を”信じたらいい?」


 綾の手を握って呟く。綾は、自分から抱きしめて


「大丈夫…私を信じて。」


 と…言ってキスをした。
 城は、返してベッドに転がる。


「愛してるわ。」


 綾は、言って愛撫する。



 この茨から…抜け出せたら……


  
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