先生…ごめん、愛してる。【完】
  

『羚音…あの時、下ろせば良かった。そうしていたら…こんな未来を与えずにすんだかもしれない。
 お母さんは、弱くて羚音から目を反らした。 お父さんは、頑張ってくれたけど……自分に似ない憎い相手に似る羚音を愛せなかった。
 こんな両親を許してください。

 いつか羚音が倖せになれる事を祈ってます。』



 母親の日記は、そこで終わっていた。羚音は、溢れる泪を止められずに泣き続けた。

 羚音は、自分が愛されなかった理由を知ってしまった。


「ふふふ……」


 生まれてもイケなかったなら……どうすればいいのか。


  
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