先生…ごめん、愛してる。【完】
  

『二度と婚約者と私に近寄るな!』


 思い出すのは、羚音に浴びせた言葉と…羚音が話した言葉……。


「羚音……何処に居る?」


 城は、言ってマンションのドアに背中をもたれて座り込んだ。



「羚音? あれ、また…居ない!」


 棗は、病院前の海辺へ向かう。



 今ならわがままを
  言わずに別れてあげる
 その方があなたの
  未来にいいなら
 そっと 教えて

 カラダを合わせても
  心はつながらない
 哀しくて、淋しい 今の
  カンケイに終わりを
 告げましょう


  
< 192 / 231 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop