先生…ごめん、愛してる。【完】
  

「……ハァ…」


 胸を押さえて海辺に着いて倒れた。


「…ハァ……ハァ…」


 羚音は、波を見つめる。

 “終わってもいい”と羚音は、思った。



「あれ?」


「居ないじゃないか!」


 棗は、医師と空っぽの病室に驚いた。

 胸を押さえ踞っていた羚音は、居なかった。



  キライになれない
 忘れることも
   きっとできない

  だけどあなたのこれからに
 私が邪魔だと
   解ってしまった


  本当は今すぐ逢いたい
 2人で逃げたいよ でも
   それは叶わぬ願い
  だから最期に

 別れのキスをして…


  
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