先生…ごめん、愛してる。【完】
  

   ―10時間後―


「どうぞ、お入り下さい。」


 医師に言われて病室に入ると羚音は、機械だらけだった。


「とりあえずの処置は、全てしました。後は…羚音ちゃんの生命力を信じて下さい。」


「そんな……せんせいっ、羚音を助けてっいやぁぁぁっ、羚音ぉぉぉっ!!」


 椎は、羚音の元で泣き崩れた。



「(みんな…こんな私を想ってくれて……ありがとう。)」



  本当は今すぐ逢いたい
 2人で逃げたいよ でも
   それは叶わぬ願い
  だから最期に

 別れのキスをして



  
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