先生…ごめん、愛してる。【完】
城は、帰って行った。
「っ…はぁ……」
羚音は、胸を押さえてベッドに踞る。
日増しに心臓が悲鳴を上げていた。
「羚音…城さんと話したか? 羚音っ、大丈夫か!!」
棗は、踞る羚音に駆け寄る。
「寄らないでっ!!」
「羚音っ!!」
「二度と来ないで、誰も来ないでっ!!」
心電図が警戒音を鳴らす。
「羚音っ!!」
棗は、気を失ってベッドに倒れる羚音に声をかける。
反応は、なく心電図が煩く警戒音を鳴らす。
「ご家族は、外でお待ち下さい。」