先生…ごめん、愛してる。【完】
  

 羚音は、背中を向けたまま答えた。


「弟に逢ってください。お願いします。」


「先生……どうしてたすか?」


 羚音は、静かに聞いた。


「学園で教師をしながら君が逢ってくれるのを待っています。」


 羚音は、泪を堪えた。


「先生に伝えてください。二度と逢いに来ないで欲しいって…教師を絶対辞めないでって……。」


 羚音は、なんとか言えた。


「羚音さん、逢ってやってください。お願いします。」


 蒼は、頼み込む。


「ごめんなさい。先生には、倖せになってほしいの。」


  
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