先生…ごめん、愛してる。【完】
  

「ふっ、んんっ…」


 羚音は、塞がれた口でも叫ぼうとしていた。


「気持ちイイの?」


 悪魔の囁きだった。


「ふっ…うっ、んぅっ!!
(っ……先生…)」


「可愛いよ。」


 羚音は、泪を零した。


「イヤッ!!イヤァァァ!」


 バンッ!!


 ドアが乱暴に開いた。


「羚音!」


 入って来たのは、棗だった。
 羚音は、腕の力が弱まった聖から逃れて棗に抱き着いた。


「…っふっ、うぅ……」


「もう…大丈夫だ。」


 棗は、羚音の背中を優しく撫でた。


  
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