shyボーイ
「金城くんはさ…どうしてこの高校に入ろうと思ったの?ぎりぎりだったんでしょ?」


『………森迫は?』

「あたしは女子ハンド部があるところで、家からも一番近いから」

『…じゃあ俺もおんなじ』
じゃあって!

「金城くん男子じゃん。工業とかもあるのに。」


『工業行こうと思ってたけど、…普通科にした』

「やっぱり大学?」

『んーまあね。不景気だし、今の世の中。大卒の方が就職口ありそうじゃん。親とかに迷惑かけられないし、むしろ俺が助けないと。』


しっかりしてんじゃん。


「金城くん、将来の夢ってなに?」

『決まってない。
とりあえず、決まってないないから今は勉強がんばろうって思って。自分が困らないようにね』


すごいな。大人だよ。
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