ブルー・フィールド
 
「それはいいとして、早く話しを始めようではないか」

 これ以上おとしめられたら、明日一日起き上がれない。

「まあ私の知ってる範囲の話だけだよ」

 妹北田はそう言ってポテトに手を伸ばした。

「お兄ちゃんと瀬戸先輩は、中学時代に顔見知りだったらしくて」

 2人共中学時代からの水泳部だし、中学も隣だから、顔見知りでも不思議ではないか。

「で、高校で同じ学校になって、普通に仲良くなったんだけど」

 同じ部なら毎日顔を合わせるしな。

「それで、あれよ。宴会の時」

 まあなんだか理由を見付けては、瀬戸先輩の家で呑んだくれしてますね。

「瀬戸先輩って、酔っ払うと、結構甘えん坊になるのよね」

「あれ? そうだっけ」

「いや、寺尾は一番最初に酔っ払うから、知らないだろ」

「へへへ、そうだね」

 まあ寺尾は酔っ払う姿も可愛いんだけど。と、自重自重。

「それで、あれよ。お兄ちゃんは勘違いしちゃった訳。瀬戸先輩には村山君がいるからね」

 先約がいるなら、それは仕方ない事だが。

「北田先輩は瀬戸先輩に、そーとー本気だったの?」

「多分、そうかな。家ではよく瀬戸先輩の名前出てたし」

 瀬戸先輩も、見た目は良い方だし、恐い部分以外の性格は、明るくとっつき易い性格で、まあクラスの人気者タイプだよな。

「でね、ある日、スッゴく落ち込んでいたから、どうしたの? って聞いたら、彼氏がいるからフラれた、って」

 ん〜すごくありふれた内容だなと、聞きながら、ポテトをつまむ。わっ! 塩濃いのに当たった。

「それから三日くらい、晩御飯食べなかったからね」

 あ、コーヒー無くなった。追加欲しいな。

「ちょうど夏休み時期だったから、ほら、大会もあるし、心配してたんだけど」

 寺尾のコーラ、少しもらおっかな?

「まあ大会前日には、何とかふっ切れたみたいでね」

 寺尾のコーラを指差すと、寺尾も軽く頷く。ラッキー。

「それでも夏休み中は、落ち込み気味だったかな」

 炭酸はあまり好きじゃないが、マックコーラはまだ飲める。

「って、浅野君、聞いてるの?」
 
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