ブルー・フィールド
 
 仕切り直しの再スタート。

 さすがにこの緊張感はいつも以上だ。

『位置について

ヨーイ

パーン!』

 スタートを切るのが若干遅いかとも思ったが、失格になるよりはマシだ。

 飛び込んでから潜水でドルフィンキック。

 もともと専用でない俺は、こういうところでタイムを稼がないといけない。

 そして水面に浮かぶが、最初は息継ぎをしない。

 というか、すると先生に怒られる。

 一掻き目に息継ぎをすると、潜水で着いた勢いを殺すたらなんたら。

 コンマ何秒を争う世界クラスならまだしも、俺みたいな高校デビューには関係無い気もするんだが。

 とりあえずは順調なスタートだろう。

 15mくらいきたか、泳ぎとしてはまだ良い感じに身体が動く。

 バッタの場合、フリーの様に顔を横にしないため、他のコースとの差を意識できない。

 視界に入るなら、それは相当前に行かれているという事になる。

 両サイドのコースくらいは雰囲気で察知できるが、それもある程度、でしかなく。

 ペースを上げられたりしても、気付いた時にはちょっと離された後だったりする。

 隣の2コースと反対側の4コース。

 4コースは今のところ俺と大差ないかな。

 2コースは気配を感じないが、俺より遅れ気味か?

 なんにせよ、俺にはまだ他人に合わせたり、ペース配分で駆け引きする余裕は無く、とにかく100mを全力で泳ぐしかないわけだが。

 しばらくして中央ライン、25mラインを通過。

 ここまでも順調にきている。

 ただ練習の時は25mプールだから、ここで一旦小休止代わりにターンがあったが。

 このプールは50mプールだから、当然ここでターンをしたら怒られる。

 慣れていないこの先、ちょっと不安が過ぎる、けど、いまさら何を考えても変わらないから気にしないでおこう。

 気にしないでいたのがよかったのか、50mターンまでなんとかたどり着いた。

 バッタではタッチターンになるが、バッタとブレストは両手同時にタッチしないと失格になる。

 俺は、ん、大丈夫だな。
 
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