いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
久世玲人の思惑が理解できない…。

頭の中がぐるぐると疑問だらけになっていると、突然久世玲人の携帯が鳴り響いた。


「健司からだ…、わり、ちょっと待て」

そう言いながら、久世玲人は歩道の端に寄り、電話に出ている。

同じく、私も邪魔にならないように少し距離を置いて待った。



「は?ムリ、今日はダメだ」


おそらく、何らかの誘いを断っているみたいだ。

私としては、むしろ、健司たちの誘いに乗ってほしいのに…。


そんなことを思いながら電話が終わるのを待っていると、ふと、前方から、どこかで見たことがある女子グループが見えた。


あ、……あれは!!

サエコ!?

遠目からだけど、あの派手さ加減はサエコたち一派に違いない!!

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