いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
名前すら呼ばない、とさっきサエコが言ったことを気にしてるんだろうか。

無視するわけにいかず、「原田菜都です…」とマジメに答えてしまった。


「菜都ね…」

そう呟きながら、久世玲人は視線を鋭くし、私を見据えた。



「菜都、俺は解消する気はない」


…え?


「どーせ騒がれるのも今だけだ」

…えぇ!?

「我慢しろ」


ええぇーっ!!何でそうなるのよ!!

やっぱりこの人には私の意思なんて関係ないんだ!!

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