いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
「久世君っ!?」

思わぬ人物に声を上げると、その男性はピクリと反応し、ゆっくりと顔をあげた。

やっぱり久世玲人だ…。

「こんな所で何やって……っていうか、どうしたのそれ!?」


顔を上げた久世玲人にビックリしてしまった。


目元や口元に青アザが広がっており、所々切れて出血している。シャツを捲り上げている腕も傷だらけだ。


「な、何なの…!?」

私の人生には無縁なこんな姿にかなり動揺している。


もしかしてケンカ!?

バッと周りを見てみるけど、それらしい相手もいない。


まさか……派手に転んだとか?……いやいや、まさかそれはないだろう。


このアザと傷は、やっぱりケンカだよ…。

だって不良だもん!!


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