初恋~一生で一度の恋~


小学校に上がり、同じ幼稚園だった藤原萌夏と岩本架とは同じクラスだった

というか、たったの1クラスで人数も男子12人、女子15人の計27人だった


藤原萌夏とは普通に「萌夏ちゃん」「晴香ちゃん」と呼び合っていた


しかし、小3になり岩本架と私は「ちゃん」や「くん」で呼び合う事はなく、「さん」という幼なじみとは思えないような呼び方だった

いい始めたのは岩本架の方からだった

いつも通りに「架くん」と読んでいたのに岩本架は「周藤さん」と呼んでいた

私もいつの間にか「岩本くん」と呼ぶようになってしまっていた

小3で変わった事は「さん」で呼び合う事だけではなく、転校生が来たことだ

名前は「白川馨」

私と馨は出席番号も近かった

すぐに私たちは仲良くなった

馨は元気で、可愛くて、細くて、運動神経はいいけどばかで、テンションは毎日高い。だって真冬で雪が降ってるのにベランダに半袖で出る位だもん

馨は皆から好かれた

ある日、岩本架は引っ越した

私たちの唯一の接点であった、「家が近い」という事実はなくなってしまった

苗字も「岩本」から「山崎」とはなった

親が離婚したらしい

引っ越したと言ってもそんなに遠くはなく、転校もする必要がなかった


私は物心ついた頃からある感情を抱いていた

それは岩本…いや、山崎架を好きになってしまった事

私はすぐに自分の気持ちにきずいた

だって今まではどんなに近くに山崎架が居ようが普通に話せたが、今は、近くにいると胸がドキドキして、直視出来なくて、話すたんびに顔が赤くなり、上手く話せないくせに、話して相手と笑いあいたいと思ってしまうんだもん

好きになってから私はきずいた
山崎架の事を狙ってるのは、私だけではなく、クラスの半分以上の女子が狙っている事を

山崎架はまぁまぁイケメン!?かなぁ??でも好きだから何やってもかっこよく見えちゃうんだけど////勉強も出来るし、運動神経だっていい、クールであまり自分から話しかけてくるタイプではない。だけど、たまに優しいなぁって思う時もあるよ

中には、山崎架に振り向いて欲しくてかわいこぶる子もいる

私はその姿を見ていつもイライラしていた

そう…嫉妬していたのだ―。
< 3 / 5 >

この作品をシェア

pagetop