べいびー☆ぱにっく



「やべぇな…」


え?

やばいって?



ガッ



へっ?





ゆきはアタシの腕を掴み引っ張る


「ちょ、ゆき?どうしたのっ?」

「お前、気付いてねぇのかよ!」




―は?


スタスタと歩きながら言うゆき


言ってる意味が理解不能だ


「この間の奴らがいんだよ!」





―――え?


「アイツらは俺達に気付いてる。逃げた方がいい…」




え、え?



「ちょ、ちょっと待って!」

「待てねぇ」



あの、必死のところ大変申し訳ないのですが…


「…この間、って
何のこと?」





―ピタリ


ブッ!




「いったぁ~」

ゆきがまるでロボットのようにいきなり止まり

アタシはその反動で思いっきりゆきの背中に鼻をぶつけてしまった



「…お前、それマジで言ってる?」


ゆきはこちらに背を向けたまま呟いた


「え?…う、うん」



なに?この雰囲気…

ゆきはクルッと振り返った



「…あり得ねぇ

この間、お前が蹴飛ばした奴らだよ!」







け…蹴飛ばしたっ?



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