べいびー☆ぱにっく



「今は理由をとやかく詮索することはない。」


それまで黙っていたお父さんが腕組みしながら静かに呟いた



「もちろん。夢斗くんを見つけ出すことでもない。」

「でもっ…!」



何かを叫ぶようにそこまで言うとゆきは口を閉ざしてしまった



「例えどんな理由があったとしても…俺達は待たなきゃいけないんだ。
夢斗くん自身がここに帰ってくるのを…


違うか?………優樹」



真面目な顔で言うお父さんを見てゆきはぐっと堪えるように、握りしめていた拳を緩めた



「…………」

そうして黙って頷く



でも、まだ疑問は残る




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