べいびー☆ぱにっく



「野々村夢斗25才。
その妻、美華25才。
その娘、美夢10ヶ月。」



まるで何かを朗読するようにお母さんは話し始めた


「野々村さんはお母さんのいとこなの。」


いっ…いとこ!?



全っ然知らなかった…

まぁ、お母さんのいとこ…なんてあんまり接点ないもんなぁ



「夢斗くんの両親…つまりお母さんの叔父さん叔母さんは
5年前に2人とも亡くなったの。
美華さんも小さいころに両親が亡くなって身内ってゆう身内はお母さん達しかいないのよー…」


「でも、なんでこんなことに?」

ゆきが呟くとお母さんは目を丸くさせる



「ゆき君。ちゃんと話聞いてたァ?お母さん手紙読んだよね?
夢斗くんにも色々訳があるんだよ…」


「そんなの言い訳だろ!なんで自分の娘を育児放棄なんか…っ」



育児放棄…

言葉にすると酷(むご)いけど、結局はそうゆう事になるよね。


初めてみるゆきのマジ顔。
その顔はどことなく憤りみたいなものを抱えていて、拳をぎゅっと握りしめている



なんで?なんで、そんな顔するんだろ…




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