先生、男と女になれません。 -オトナの恋事情ー
即刻マンションへ戻り、パソコンの前に座る事2時間。


が、プロットも登場人物も浮かんで来ない。


代わりに浮かんで来るのは、ラノベ作家時代のいい思い出ばかり。


『神崎先生、今夜は料亭で御馳走しますよ』
『神崎先生、初版が出て1ヵ月もしないうちに増刷が決まりました』
『神崎先生、アニメ化するにあたって原作使用料はこれ位で』


なんて思い出。


それが終わると今度は当時の彼女との思い出が浮かぶ、


『亘理君、コレ買ってー! 』
『亘理君、お泊りするならココがいい』
『亘理君、もう貯金無いの? えーっ』


綺麗な長いウェーブの掛かった茶色の髪、白く小さな顔に愛らしい目鼻立ち、華奢な体つきをした裕実との。


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