先生、男と女になれません。 -オトナの恋事情ー
食事を終えた後、今日受けたショックで執筆に取り掛かれないという件についてソファで向かい合って話をしようとしたら……。


「あの」
「神崎、お前さぁ」


同時に話を始めてしまい、気まずい事この上ない。


おまけに宮澤さんは普段と違って、どことなく穏やかなオーラを放っているし。


「お先にどうぞ」
「お前から話せよ」


まるでカップルのようなやり取りだ、これでは。


「じゃあ僕から話を」
「おう」
「実は今日、yumi☆って人の本を見る機会があって」


実は元カノだった、書いている内容がセンセーショナル過ぎて怖くなったと全てを打ち明けてみれば……。
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