アタシタチノオウジサマ
 あたしは駆けだした。光君が何か言ってた気がするけど、そんなの耳に入らなかった。しばらくすると立ち止まって、iPodの再生ボタンを押し、『はつ恋』が流れた。あたしはこの曲を大音量で聴きながら、ゆっくりと歩き出した。

 3年前まで、あの笑顔はあたしのモノだった。

 光君の隣にいたのはあたしだった。

 だけど、今は違う。

 今、光君の隣には、あんなにも幸せな気持ちにさせてくれる人がいる。

 あんな顔見たの、初めてだった。

 おそらく、光君はその人に相当惚れてると思う。




 でも、その人は光君のことどのくらい知ってるのだろうか?

 光君が何歳までおねしょしてたか知ってるの?

 昔は電気消して一人で寝れなかったこと知ってるの?

 いや、そんなことは恋人が知る必要のない情報なんだ。

 これは、幼馴染みだからこそ知っていること。





 決して恋人にはなれない幼馴染みが…。




 哀しいメロディがあたしの心に突き刺さる。


 光君、あたし絶対にあなたの秘密バラしたりしないよ。






 だって、あなたとの想いではあたしの心のだけにしまって置きたいから…。
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