アタシタチノオウジサマ
「じゃあ、またね。」
そう言って明は改札を通った。あたし達は高校生になってからも、よくお互いの家に遊びに行っている。あたしは、明を駅まで見送り、再び家への道を歩き出した。
iPodで聴きたい曲を選んでいると、福山雅治の『はつ恋』で指が止まった。今日は変だな。光君のことばかり考えている。初恋と呼べるわけでも無いのに。
すると、急に誰かに声を掛けられた。
「桃ちゃん?」
顔をあげると、黄色いキャップを被った茶髪の男が立っていた。
「誰ですか?」
「俺だよ。分からない?」
「もしかして…光君?」
よく見ると、顔立ちが光君だった。背、伸びたな。てか、金髪って聞きましたけど。
「久しぶり。」
光君はそう言って軽く笑った。笑い方は昔のままで、少し安心した。
「光君、随分変わったね。」
「桃ちゃんは全然変わらないよね。その制服って夢女子学園?」
「うん。」
「そっか。」
光君はため息を漏らすと、怖い顔つきをした。
「もしも学校で俺のこと行ってる奴いても、知らないフリしろよ。」
そう言って睨まれた。とっても怖かった。あまりの怖さに声が出なくなった。
「何で?」
やっと振り絞って出た掠れ声で聞いてみた。あたしが怯えているのに気づいたのか、光君は少し慌てた。
「いや…手ェ出した女いたら困るしさ。俺って昔はがり勉だったとか、そういう恥ずかしい過去話されたら、嫌だなって思って。桃ちゃんは俺のこと何でも知ってるだろ?」
「彼女…いるの?」
「まあ、遊んだ女くらい数人はいるよ。本命の奴とは昨日から付き合ってるけどな。」
そう言って今度は幸せそうな笑みを浮かべた。何があったか知らないけど、昨日のことを回想しているように見えた。
「そうなんだ。安心して。あたし、光君とは今もこれからも他人のフリするから。じゃ、あたし急ぐから。」
そう言って明は改札を通った。あたし達は高校生になってからも、よくお互いの家に遊びに行っている。あたしは、明を駅まで見送り、再び家への道を歩き出した。
iPodで聴きたい曲を選んでいると、福山雅治の『はつ恋』で指が止まった。今日は変だな。光君のことばかり考えている。初恋と呼べるわけでも無いのに。
すると、急に誰かに声を掛けられた。
「桃ちゃん?」
顔をあげると、黄色いキャップを被った茶髪の男が立っていた。
「誰ですか?」
「俺だよ。分からない?」
「もしかして…光君?」
よく見ると、顔立ちが光君だった。背、伸びたな。てか、金髪って聞きましたけど。
「久しぶり。」
光君はそう言って軽く笑った。笑い方は昔のままで、少し安心した。
「光君、随分変わったね。」
「桃ちゃんは全然変わらないよね。その制服って夢女子学園?」
「うん。」
「そっか。」
光君はため息を漏らすと、怖い顔つきをした。
「もしも学校で俺のこと行ってる奴いても、知らないフリしろよ。」
そう言って睨まれた。とっても怖かった。あまりの怖さに声が出なくなった。
「何で?」
やっと振り絞って出た掠れ声で聞いてみた。あたしが怯えているのに気づいたのか、光君は少し慌てた。
「いや…手ェ出した女いたら困るしさ。俺って昔はがり勉だったとか、そういう恥ずかしい過去話されたら、嫌だなって思って。桃ちゃんは俺のこと何でも知ってるだろ?」
「彼女…いるの?」
「まあ、遊んだ女くらい数人はいるよ。本命の奴とは昨日から付き合ってるけどな。」
そう言って今度は幸せそうな笑みを浮かべた。何があったか知らないけど、昨日のことを回想しているように見えた。
「そうなんだ。安心して。あたし、光君とは今もこれからも他人のフリするから。じゃ、あたし急ぐから。」