神様娘の憂鬱


そう言えばいいのに私にはそれを言う余裕すらなくて、手を顔にあてた。





「ねぇ…翼」


「ん?」


「父さんは・・神様なんだね」


「は?今更なに言って・・・」



「それで私は・・神様の後継者なんだよね」


「・・・」



それだけで通じたのか翼は真剣な顔のまま黙ってしまった。




って、私なに言ってんだろ。

こんなこと言われたってさすがの翼も困っちゃうよね。




「なーんて。冗談だよ、冗談。さ、ご飯…」



そう笑って翼の横を通り過ぎようとすると


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