神様娘の憂鬱
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「叶音!なに考えてんだよ!」
学校から家に帰ると開口一番、翼に叱られた。
「危ないから行くなって言ってんのに!
おい…聞いてるのか!?」
「はいはい。聞いてるよ」
もう…!
保護者みたいに怒るんだから。
「でも仕方ないでしょ?お父さんたちもいないし
見てみぬ振りもできないよ」
無理やりとはいえ、仮にも私は神様後継者。
傍で危険な目に遭いそうな人達をほっとくわけにはいかない。
「それは、わかるが・・・」
翼はまだ納得がいかないみたいで目を伏せた。